京都南座へ

 

400年を越す歴史を持つ日本最古の劇場・京都南座

耐震改修工事を経て約3年ぶりに再開場を迎えました。

つい先日、開場式が行われるとともに、

約70人の歌舞伎俳優が南座から八坂神社までの四条通りを練り歩き、

新開場に花を添えたと報道されたばかりです。

 

昨日、その南座へ記念すべき再開場初の公演を観に行ってきました。

南座発祥400年 南座 新開場記念

「當る亥歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」

二代目 松本白鸚 十代目 松本幸四郎 八代目 市川染五郎

親子三代襲名披露公演 です。

 

松本幸四郎と新市川染五郎の親子での「連獅子」は昼の部。

でもやはり一度観てみたかった「勧進帳」への思いが勝り、

午後4時30分開演の夜の部を選びました。

演目は次のとおりです。

第一 寿曽我対面

第二 口上

第三 勧進帳

第四 雁のたより

口上と親子三代での勧進帳とは贅沢です。

 

「寿曽我対面」。

衣装や鬘も華美で豪華、一つ一つの所作が絵画のように様になります。

全てが新しい舞台の上に美しく映え、日本の様式美に溢れた作品でした。

工藤左衛門祐経役の片岡仁左衛門さんは立っているだけでかっこいい!

一方、曽我五郎時政役の片岡愛之助さんはなんだか力が入りすぎて

全体のバランスを乱しているのが残念。(失礼)

 

「口上」

舞台右から、三人を紹介する坂田藤十郎さん、

松本白鸚さん、松本幸四郎さん、市川染五郎さん、

そして片岡仁左衛門さんが並びます。

さすがに80歳を超える藤十郎さんの声が若干通りにくかったものの、

仁左衛門さんからは、

幸四郎さんが数年前に舞台での事故で負傷した際、

命も歌舞伎俳優生命も危ぶんだことを話され、

また幸四郎さんは、新しい南座高麗屋三代揃っての

襲名をすることができるのは幸せだと真剣に語ったあと、

息子の染五郎さんが一か月学校を休んでこの公演に出演していると

笑いを誘いました。

 

勧進帳

松本白鸚さんが富樫、幸四郎さんが弁慶、染五郎さんが義経

親子三代が「勧進帳」の主要三役に揃うのは初めてのことだそうで、

あまりに貴重な機会に感動です。

白鸚さんは言うまでもないけれど、幸四郎さんの弁慶も熱量たっぷり、

染五郎さんも初々しく美しい。

三代が揃うことで歌舞伎役者の家の芸と血を認識せざるを得ない

付加価値がある舞台になったように思います。

 

なんて、自分勝手なすぎる感想でまだまだよく分かっていない私。

日記代わりなので悪しからず・・。

 

そうそう、今回京都南座へ行くにあたり、

阪急で河原町駅まで出かけましたが、

京都へ行くのはなんと10年以上ぶり・・・!!

しかしこんなに人が多かったっけ?というくらい人・人・人。

駅から南座まで徒歩5分くらいなのにも関わらず、

人が多くて前に進めずなんだか疲れる・・・。

 

今回は三等席で3階8列目。

斜面が急で席も狭くて舞台が遠い・・。

でも、お隣に座られた方が良い方で、

幕間に少し話をしたりできたのも楽しかった!

飛行機の座席と同じで、狭くて近いお隣さんのために、

居心地が悪くなることだってあるので、

今回はとても有り難かったです。

ありがとうございました!

 

f:id:minimochism:20181104142252j:image

f:id:minimochism:20181104142400j:image

f:id:minimochism:20181104142430j:image