道草

 

日曜日の午後、「道草」という映画の上映会に出かけました。
西宮市ノーマライゼーション推進協議会主催のイベントで、
自閉症と重度の知的障害がある人たちが、
介護者付きのひとり暮らしを送る姿を描いた
ドキュメンタリー映画の上映会です。

障害を個性ととらえるという考え方は、
三者にとっては易しく聞こえても、
本人や家族にとっては簡単ではありません。
「道草」に登場する障害をもった人たちと介護者とのやりとりも、
切実で身が切れるほど痛く、
それでもその中にユーモアや温かみを感じる瞬間があります。
このような一瞬一瞬の積み重ねこそ、
彼らがこの世に生を受けた意味なのでしょう。

その生を意味あるものにするために、社会ができることは何か。
誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合う共生社会をどのように実現するか。
家族として、社会の一員として何をすべきか。
最近ずっと頭の中で考えていることが、さらに大きくなりました。

12月3日は国際連合の国際デーの一つである「国際障害者デー」だそうです。
日本では毎年12月3日から12月9日までを「障害者週間」と定めており、
障害者の福祉についての関心と理解を深めるとともに、
障害者が社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に積極的に参加する意欲を高めることを
目的とした週間そして各地で啓発イベントが行われているようです。

まずは関心を持ってもらうことが重要ということか、
今回の映画の上映会も、上映後に鈴木おさむ氏のトークイベントもありました。
個人的には、より理解を深めるため、具体的に活動するためのシンポジウムの開催を
希望しましたが、それはまた別の機会を探します。
というわけで、鈴木おさむ氏のトークイベントには参加せずに帰宅しました。
(そもそも、この方がどういう人なのか良く分かっていませんでした)

本日までが障害者週間。
これから徐々にでも社会に貢献していけるように、
家族のために社会のために気持ちを新たにしたいと思います。