十月大歌舞伎

 

10月7日(日)大阪松竹座へ。

十月大歌舞伎

市川右之助改め二代目市川齊入

市川右近改め三代目市川右團次襲名披露公演

夜の部通し狂言『雙生隅田川』を観てきました。

 

襲名披露を祝う口上もせっかくなので観てみたいし、

昼の部の演目は華があって分かりやすく楽しそう、

でも襲名披露公演の主役が引き立つ演目は夜の部かも?

などとこれでも自分なりに考えた挙句、

市川猿之助市川右團次市川右近 宙乗り相勤め申し候」が

決め手となって夜の部を選びました。

 

歌舞伎の本公演に慣れない私は、今回三等席のチケットを購入。

手にしたチケットは3階席右列1番です。

3階席でも1番前ならかえって良さそうと楽しみに当日を待ちました。

 

さて当日。

3階席右列は、バルコニーのような端の席。

その一番前だったので、意外に舞台に近い!

右上から見下ろすので、舞台右側は見切れてしまいますが、

花道もしっかりまともに見える上、舞台の仕掛けが見えるのも面白い。

割安なのにお得な席で観ることができてラッキーでした。

 

3回の休憩を挟んでの4幕。

序幕から、大阪発お披露目の市川右近が二役を演じ、

出番も台詞も多いうえに早変わりなどで愛らしくもしっかり魅せます。

2幕目では、市川右團次演じる猿島惣太が小判の降りしきる中、

切腹し最期を遂げる渾身の演技が襲名披露を背負った気迫で圧巻。

3幕目、市川猿之助の美しい舞踊にうっとりしたあとに、

豪華な3人宙乗りで会場が幸福感に包まれクライマックスかと思いきや、

4幕目は、本物の水を滝のように流した舞台での見応えある大立ち回り。

 

親子の情愛や旧臣の悲劇など物語としても感情移入しやすく、

スペクタクルに溢れた趣向は市川猿之助らしい演出。

澤瀉屋から高島屋に屋号を変えて三代目市川右團次を襲名した

右團次さんの覚悟を祝うにふさわしい素晴らしい舞台でした。

 

余談ですが、この日とても驚いたことがひとつ。

劇場に着いて3階席の女性用トイレに並んでいたら、

後ろから「Sさん」と声をかけられ振り返ると、

同じ職場のOさんが!

歌舞伎好きのOさんが十月大歌舞伎を観に来ることは想像できましたが、

まさか25日間昼夜ある公演の中から同じ日時を選ぶとは!

しかも同じ3階席で全く同じ時間にトイレに前後で並ぶなんて・・・!!

いやはや、世の中狭すぎます。

 

f:id:minimochism:20181008124154j:image

 

f:id:minimochism:20181008124211j:image