沖縄3日目

 

12月27日

この日は沖縄南部の戦跡を巡るバスツアーに参加します。

 

8:15に沖縄観光バスターミナル集合ということですが、
ターミナルはなんとも便利にホテルから徒歩3分。
この日の参加者は、韓国人・パキスタン系の方・日本人の混成で13名。
自由席だと言われたので一番に乗り込みドア側の最前列を確保。
フロントからの車窓の眺めも、ガイドさんの話も満喫する気満々です。

 

8:30に出発したバスはまず沖縄ワールドへ向かいます。
道中ガイドさんが沖縄の地名の読み方や、
通過している地域の説明などを丁寧にしてくれ、
移動時間もあっという間です。
約1時間後には沖縄ワールドに到着しました。

 

ここでは玉泉洞という鍾乳洞の見学から。
観光用となっている部分は洞窟の主洞にあたり約800mほどだそうですが、
洞窟全体の総延長は5000mにもなる沖縄県で最大の鍾乳洞だという事です。

 

じめっとやや暖かく感じられる暗くて狭い洞内は、
天井からも両壁からも無数の鍾乳石が垂れ下がっていて圧倒されます。
30万年前から形成を続けていると言われても
その時間の経過は想像もつきませんが、
雫がぽたりぽたりと静かに垂れ落ちる様子を見ると、
今もなお形成を続けている自然の神秘に感動しました。

 

予想以上に見応えのあった鍾乳洞の後には、
太鼓と踊りで先祖を慰霊するエイサーをエンターテイメントにした
「スーパーエイサー」を鑑賞。
子供も外国人も楽しめる元気のあるショーでした。
エイサーショーが終わるとすぐにバスは出発。
次に向かうのは、平和祈念公園です。

 

1945年アメリカ軍の攻撃により
首里にあった日本軍司令部がこの沖縄本島最南部に撤退したため
ここで激闘が繰り広げられたのち、沖縄戦は終焉したそうです。
糸満市摩文仁の丘陵を南に望み、
南東側に険しく美しい海岸線を眺望できる広く穏やかな公園内には
沖縄戦の写真や遺品などを展示した平和祈念資料館、
沖縄戦で亡くなられたすべての人々の氏名を刻んだ「平和の礎」、
戦没者の鎮魂と永遠の平和を祈る「平和祈念像」、
国立沖縄戦没者墓苑や府県、団体の慰霊塔が50基建立されています。

 

自由散策でも広い敷地内を見て回るには時間が全く足りませんでしたが、
犠牲になられた多くの方々、残された家族の方々に思いを馳せ、
海を眺めて静かに平和を祈念しました。

 

次はひめゆりの塔へ向かいます。
看護要員として戦場に動員され亡くなっていった「ひめゆり学徒隊」の慰霊塔。
皆で慰霊塔の前まで行き、ガイドさんから説明を受けた後に
ツアー参加者全員で合掌しました。

 

その後、土産物屋内にある食堂に用意された昼食を食べたら自由行動です。
私は、ひめゆり平和祈念資料館に入館し、ひめゆり学徒隊の犠牲者の遺品や、
生存者の方の証言ビデオなどを見学してからバスに戻りました。

 

太平洋戦争の終わりにこんなにも南の果ての地に米軍が上陸し
激しい戦闘が行われて非常に多くの犠牲者が出たこと、
その後アメリカの占領下となり本土復帰を果たすまでの長い年月と、
今なお残る米軍基地問題がひと綴りとなって胸に迫りました。

 

いろいろな気持ちに収拾がつかなくなり困りましたが、
アーバスは、最後にアウトレットモールへ。
戦跡めぐりからの落差が大きいけれども、
このアウトレットモールは戦跡や海以外で沖縄経済を支える新しい施設です。

 

そんなわけで、ここで約1時間の自由行動のあと、
3:30過ぎに那覇市内のバスターミナルへ戻りこの日のツアーは終了。
沖縄に来て真っ先に訪れてみたかった場所を効率的に回り、
大満足の一日でした。