先週末、久しぶりに妹とランチに出かけました。
お互いに午後に用事があったので、
近場で思いついた香櫨園駅前のフレンチレストランに
11時半現地集合となりました。
ところが、この日は予約で貸し切り。
周りにお店がたくさんある地域ではないのですが、
幸運にもごく近くにイタリアンレストランがありました。
入ってみると、これが意外なコンセプトのお店です。
体によさそうな野菜や調味料に、
ヨーロッパの雑貨などを少しずつ販売しています。
奥へ続くレストランにはグランドピアノが鎮座していて、
後方は緑に囲まれたテラス風の空間になっています。
よく見てみると予約席と思われるテーブルには、
仮面舞踏会のマスクが置かれています。
テーブルの感覚が広めに取られているのでゆったりとしていて、
開店と同時に入った客層も落ち着いた年齢層が中心です。
ベテランのように見受けられる風格ある男性ウエイターと、
初々しさの残る若い女性ウエイターがふたりで接客をしていて、
オープンキッチンの中では、焦らずのんびりとしたペースで
料理を作っている姿が見えます。
小さな冷たいトマトのスープに続いて、
おしゃれな器に盛られたサラダ、
メインのパスタ(妹はリゾットを注文)が
ゆったりペースで順に運ばれてきたところで、
軽やかなピアノの生演奏が始まりました。
演奏者は初々しい女性ウエイターです。
突然の演出に驚きましたが、
間近でピアノを聞きながらのランチも乙なもの。
「なかなかいいね~」なんて言っていたら突然男性の太い歌声が!
スルマーレ ルッチカ ラストロ ダルジェント
プタリーダエロンダ プロスペロエイト レント~
聞き覚えのある曲、小さいころに音楽の授業で習った
イタリア民謡の「サンタルチア」です。
しかも歌っているのは、あの風格ある男性ウエイター。
おそらく声楽の勉強をされていたのでしょう、声量たっぷりです。
サンタァ ルーゥチィアー
サンタァ~~ルチィア~
なんでも、こうした生演奏がランチタイムに2回あるそうです。
生演奏があるお店は珍しくはないけれど、まさかウエイター自らが出演とは!
サンタルチアに続いて、もう1曲有名なイタリアンポップスを歌ってくれました。
ウエイターがふたりとも演奏しているから、
コースの最後のコーヒーは曲が終わってから。
それもまた愛嬌ですね。
温かみのあるお店で面白いランチになりました。
11時半から1時半まで、まさに妹と私が予定していた時間を
このお店のランチコースでぴったりと使うことができたのもパーフェクト。
そして週が明けた今も頭の中では「サンタルチア」が回っています。