日本の夏の三位一体。
夏休みの最後を伝統的に締めくくりました。
里帰りと言っても、今は実家は徒歩と電車で30分。
あまりに近いので里帰りとは言い難いけれど、
宿泊込みの実家帰りは久しぶりです。
カナダから里帰りをしていたときには
その度にすべてのものが変化したように見え、
時間や距離の隔たりを感じたものでしたが、
「家を出る」ということに距離は関係ないのかもしれません。
家に帰ればほっとするし、かと言って、やはりもう我が家でもない。
なんだか不思議なものですね。
さて、何をするともなく1泊したのち、
翌朝は母ふたりで母方の祖母とご先祖のお墓参りへ。
幼い頃には随分と遠かったよう感じた播磨までの電車での旅は
今となってはあっと言う間の近距離です。
訪れるのは何年ぶりでしょうか。
駅まで叔母が迎えに来てくれ3人でお墓に参ります。
墓石に飾られた花と線香の匂い。
非日常的な風景が懐かしく感じられるのもまた
日本的な風情です。
その後、祖母らのお仏壇へお線香をあげに寄らせてもらい、
ひとしきり話をしたあとに近くのステーキハウスへ
ランチに連れて行ってもらいました。
母はいつもこうして来るたびに連れて行ってもらっていると
恐縮しきりのこの鉄板焼きレストランには、
私も5年くらい前に一度連れて来てもらった覚えがあります。
その時は母の妹と弟も一緒で賑やかでした。
今日は3人だけですみません、と笑いながら、
おいしい食事をご馳走になりました。
帰りには、立派なブドウとメロンまでいただいて
行き届いた心遣いに感謝しながら播磨を発った電車の中で、
いなくなった家族を慕い今ある家族を大切に想う気持ちが新たになりました。
戦後70年という節目の年、
改めて平和への願いと今の時代を生きていることへの感謝を合わせて。
合掌。