敦賀へ

 

4月1日(日)母と一緒に敦賀へ出かけました。

「日曜日に青春18きっぷでお出かけしませんか」との母からの誘いが3日前、
喜んで!と即答したものの行き先を決めないままの前日の夜に
そろそろ行き先を決めなくちゃね、と電話で相談した際に、
母からの提案は西が倉敷、東が敦賀

 

私にとって敦賀は2012年にアルと1泊2日して出かけた思い出の場所です。
あの時は、Biwako LineでTsurugaへ行きたい!というアルの希望により、
青春18きっぷだからというわけではないのに在来線の旅でした。
記憶に残る素敵な敦賀へ、再び出かけてみるのもいいかな。

 

聞けば、母は参加している山の会の例会に
日帰り敦賀の街歩きの初歩レベルコースがあり、
それをモデルに個人で日帰りしてみようとのアイデアでした。
じゃあ敦賀だね!ということで、
翌朝芦屋駅集合で敦賀行新快速に乗ることになりました。

 

さて当日。
7:20頃芦屋駅で待ち合わせ7:29発の敦賀行新快速に乗車。
乗り換えなしでのんびりと9:50敦賀駅に到着しました。
久しぶりの敦賀は、駅舎が綺麗で便利に改装され、
駅前には立派なロータリーが。
変化に驚きながら構内をキョロキョロ。
まずは案内所で地図をもらい、
母の山の会のコースに書いている名所に印をつけてもらいました。
10時、いよいよ敦賀散策のスタートです。

 

まずは敦賀駅前からシャッターが降りた広いアーケードに沿って氣比神宮へ。
少し寂れた風景に記憶が蘇ります。
レンタル自転車に乗って通った道、そしてAL PLAZA!
前回は、当てもなくひたすら海(正しくは湾)に沿って
自転車で散策しただけで名所らしいところは巡りませんでしたが、
色々な思い出が浮かんできます。

 

そんな懐かしい気持ちとともに、
人気があまりないアーケードを歩いていると、
前回は気がつかなかったたくさんのブロンズ像に気がつきました。
沿道に「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」に登場するシーンが
続いています。
ブロンズ像に注目しながら約15分ほど歩いたところで、
大きく立派な鳥居が現れ氣比神宮に到着しました。
松尾芭蕉の句碑や桜などゆったりと見ごたえがある境内。
人の出もそう多くなかったのでゆっくり見学することができました。

 

f:id:minimochism:20180408110605j:plain

 

氣比神宮を後にして、次に目指すのは金崎宮です。
地図を頼りに歩いていると、街路にたくさんの桜の木が植えられ、
この時期にすでに満開の桜の木々にピンク色の幟がはためいています。
幟には「花換まつり」の文字。
毎年4月初めの桜の時期に金崎宮で行われるイベントのようです。

 

金ヶ崎城跡の麓にある金崎宮は桜の名所として知られ、
明治時代に桜見物に訪れた男女が「花換えましょう」を声をかけ、
桜の枝を交換することで思いを伝えたということで、
地元では恋の宮として有名なのだそうです。

敦賀湾を一望できる小高い山の中腹にある金崎宮。
急な階段を上ると境内には桜が美しく咲き誇り、
花換えの枝(造花)を手に家族で花見を楽しむ人で
賑わっていました。

 

境内からの眺望と桜を楽しみ、
そこから山をあがって国の史跡に指定された金ヶ崎城跡へ。
古戦場ウォーキングと記載がある割には、
大きな史跡はありませんでしたが、
石碑にたどりついてからピクニックテーブルで休憩をして
短いながらも山の中のハイキングを楽しむことができました。

 

f:id:minimochism:20180408110726j:plain

 

f:id:minimochism:20180408110849j:plain

 

さて、一息ついたら元気が出て、
小高い山を引き返します。
最後に、金崎宮の境内にもう一度立ち止まり、
桜と市内の眺望に別れを惜しんでから次へと向かいます。
次に目指すのは金ヶ崎緑地。
港の雰囲気が楽しめる芝生の公園で、
暖かい春の陽気に誘われ花見弁当を楽しんでいる家族も。
周辺には今回の立ち寄りポイントをはじめ、
敦賀港駅舎や赤レンガ倉庫があり、のんびりとした雰囲気のエリアです。

 

まずは「人道の港 敦賀ムゼウム」。
かつてシベリアで救出されたポーランド孤児、
1940年にはナチスドイツの手から逃れたユダヤ人難民が、
当時の領事代理杉原千畝が発給した“命のビザ”を握りしめ、
敦賀港に上陸したことに関連して展示を行っている場所です。
展示会場に入ってすぐの小さなスペースで
ユダヤ人難民たちの証言ビデオを鑑賞し、
2階の展示ルームを見学してムゼウムを後にしました。

 

ムゼウムと道路を隔てての向かい側に見える赤レンガ倉庫は、
特に見どころでもないと判断しスキップすることにして、
ムゼウムのすぐ横にある旧敦賀駅舎に立ち寄りました。
かつて「欧亜国際連絡列車」の発着駅として
重要な位置を占めていた敦賀港駅舎を再現した建物を
敦賀鉄道資料館として利用されているのだそうで、
レトロな雰囲気の館内に、古い鉄道の資料が展示されていました。

 

f:id:minimochism:20180408111029j:plain

 

ここまでの散策が終わると午後1時半頃。
すっかりお腹がすいたのでどこかでランチを食べましょうということで、
お店がありそうな駅に向かって戻ることにしました。
あっと言う間に氣比神宮の大鳥居が見え、
再び銀河鉄道のブロンズ像が続くアーケードです。
ブロンズ像の合間に松尾芭蕉の句も点在していて、
それらに注目しながら歩いているとあっという間に駅前です。

 

お昼を食べる場所が見つけられないまま、
駅構内で駅弁でも買って食べるかななんて思っていたら、
駅のすぐ近くにおしゃれなカフェを発見。
パスタランチやグリルランチのランチメニューもあります。
久しぶりにパスタもいいね、とランチはここに決まりです。

 

よく歩いたね~と話しながら、
食事が出てくる間に帰りの電車の下調べ。
乗り換えなしで帰れるように敦賀からの新快速に乗る予定ですが、
この後すぐは2:23発、その次は3:23発。
時計を見て今1:45だからさすがに2:23は忙しないね、と話していると
思ったよりも早く料理がでて2:10にはお店を出ることができました。
駅は目の前。
トイレに行ってコーヒーを買って、予定より早い電車に乗りこみ、
4:43に芦屋に戻ることができました。

 

日帰りでコンパクトに大充実した母との敦賀への旅。
満開の桜を楽しみ、土地の歴史を知り、思い出も振り返り、
敦賀は最高です!!

 

4月の新学期を迎え忙しくなるその直前に、
とても楽しい日曜日を過ごせた事に感謝です。
ありがとう〜〜

 

 

 

お伊勢さん

 

一気に春めいたこの週末。
例年より早くすでに桜も咲き始めました。

 

昨日の土曜日は妹家族とともにドライブへ。
今回向かった先は伊勢神宮です。

 

朝9時半過ぎに西宮を出発し
12時半頃には伊勢に到着しましたが、
春休み最初の週末とこの春の訪れで人出が多く、
駐車場を見つけるのにしばしウロウロ。
妹たちは昨年夏に来たそうで、
その時に五十鈴川の河原に車を止めたという記憶に頼って、
川の近くの臨時駐車場に入ることができました。

 

さて、車から降りたら早速、おはらい町を通って、
伊勢神宮の内宮参拝を目指します。
おはらい町に入ったばかりは余裕がありましたが、
ほんの少し先に進むとすごい人混み。
軒を連ねる土産物屋や飲食店の前の行列と、
参拝のために前に進む人の流れに
私たちは脇目もふらず黙々と前進するのみ。
細い路地は風情あって気になりますが、
とにかく参拝の目的達成が第一です。

 

おはらい町を抜けると鳥居が見え、
キラキラと流れが眩しい五十鈴川に架かる橋を渡って
砂利道が続く神宮に入りました。

 

パワースポットと言われているそうですが、
残念ながら参拝客が多いので神聖な気分にはなりません。
清らかな気持ちでお参りすべきなのは分かっていますが、
それはもっと人の少ない時期と時間を考えて別の機会に。
今日はとにかく散歩がてら正宮に辿り着けば良しなので、
正宮を端から拝んでUターンです。
参拝客休憩所でお水とお茶いただき
そのまますぐに橋を渡って鳥居をくぐって、
わずか30分ほどで伊勢参りは終了しました。

 

すでに2時、お腹も空いたので伊勢うどんでも食べて帰ろうと、
おはらい町、おかげ横丁内のお店を探しますがどこも満席。
駐車場の近くまで戻り川のほとりにあるレストランで、
遅めのランチとなりました。
ポカポカ陽気の散策で温かい伊勢うどんはチョット暑い。
結局皆それぞれ手捏ね寿司の定食を食べました。

 

そんなわけで、あっと言う間に3時半。
レストラン出たらすぐに車に乗って伊勢を出発、
途中渋滞もありましたが、6時半に無事西宮戻りました。

 

習わしやしきたりは度外視のお伊勢さんで恐縮ですが、
春の訪れを感じながらの散策で気持ちが穏やかになりました。
いつか敬虔な気持ちで静かに訪れたいと思います。
楽しい春のドライブをありがとう!

 

f:id:minimochism:20180325163614j:image

 

 

 

 

 

週末のできごと

 

土曜日の午後、定期健診のため行きつけの歯科へ。
いつもの歯科衛生士さんが口内メンテナンスをしてくれ、
最後の歯科医師チェックでこの日不在の院長の代理の先生から、
「奥の歯は治療をした方がいいですね」と。

 

左上奥歯の白い被せ物が割れているので、その治療をした方が良いと。
前回院長先生にはまだ大丈夫と言われたような気がしましたが、
「はい、分かりました」と簡単に言ったところ、
「はやりゴールドがいいと思いますねぇ」。

 

白いものは耐性が弱く割れやすいので、
おそらくまた割れるだろうから丈夫な金を被せる方がよい、との説明。
以前院長先生からは、噛み合わせの力が強いからマウスピースを薦められたけれど、
それではダメなのか・・。
幼いころは銀での治療の記憶がありますが、今や白で治療が主流の世の中です。
銀でも少し躊躇するのに、金とは・・・。
すぐに判断できずにいる私に、
女性の若い先生だったので「(金は)丈夫なのですが見た目がねぇ」。

 

すると若い女性の歯科衛生士さんが、「実は私も金と銀を入れているんですよ」。
さらに「こんな見た目になります、参考までに見てください!」と自分の口の大きく開けて、
口の中を見せてくれました。(ありがとうございます)

 

「奥の上の歯だしこれより目立たないと思いますよ」と二人でフォローしてくれ、
じゃあ金でもよいかと気持ちが一瞬傾きましたが、
それって保険適用外ですよね?と気づいて治療費の確認をお願いしました。
今日は治療予定がなかったためいずれにせよ治療は後日別の日になるということで、
その時までに考えておいてくださいと言われ、2週間後に予約を入れました。


日曜日。
久しぶりに高校時代の友人と三宮でランチの予定。
出かける用意をしていると電話に着信があったことに気づきました。
歯科から金の治療費についての返事です。
なんと治療は54000円。保険適用外ですから仕方ないですね。
あと一回くらいは割れてもいいから白にしようかな・・・。

 

それはさておき、友人と北野の和食・創作料理のお店でランチです。
20食限定の人気ランチセットを友達が予約してくれていて、
大人の落ち着いた雰囲気のお店で、弁当箱形式の季節の小鉢4種と、
メインに煮魚がついたボリュームたっぷりのランチをいただきました。

 

f:id:minimochism:20180312182708j:image

 

いつも静かに話に耳を傾けてくれる友達といろいろ話をしている中で、
友人の長男が2日前に中学校の卒業式を迎えたとの嬉しいニュースです。
写真も見せてもらって私も胸が熱くなりました。

 

ついランチで長居をしてしまい、その後は三宮駅前のコーヒーショップへ。
先日、高校のときのプチ同窓会みたいなものがあったそうで、
友人がそのときの写真を見せてくれました。
女子は全然変わってない、男子は誰か分からない~と笑いながら、
楽しい時間を過ごしました。
ちなみに、友人も同窓会には参加しておらず(ごく一部の人のみ)、
SNSにアップされた写真がSNSを通じて送られてきたそうです。
(私にはこうして勝手に写真が回っていく世の中が恐ろしい・・)

 

というわけで、取り留めのない週末なのですが、
この頃は自分の記憶力が随分と衰えているので、備忘録として日記代わりに。

 

富嶽十景

 

3月6日から1泊2日で母とバスツアーに参加しました。
空気の澄んだ時期に10の富士山ポイントをぐるり周遊 、
あぁ絶景かな!「富嶽十景」2日間という旅です。

 

富士山登頂も経験済み、
日本アルプス夏山々から富士山を眺めたこともある母は
雪に覆われた富士山はまだ見たことがないということで
このツアーに一人で参加しようかと思っていたところへ、
有給休暇を取るつもりだった私の日程に合わせて
一緒に出かけることになりました。

 


3月6日。
前日の大雨から一転、青空が広がり絶好の富士山日和です。
朝8:40三宮集合で30名満席のバスが出発しました。

 

出発早々お弁当と土産物の車内販売です。
1日目のお弁当を事前に申し込まれた方々には
後ほど配布するので車内か途中のサービスエリアで食べて下さい、
明日はあまり時間がないのでお弁当購入がおすすめです、と
お昼用、夜用のお弁当申し込みオプションが与えられ、
皆さま座席ポケットに置いてあった封筒にお金を入れて申し込み。
1日目のお弁当も事前に申込んでいなかった私達は、
帰りもなんとかなるでしょうと申し込みはせず。
昔に一度バスツアーでお弁当頼んだことがあったよね、
と遠い思い出を呼び起こしたりしながら
のんびり快適にバスの時間を過ごし、
途中2ヶ所のサービスエリアでトイレ休憩、
最後に浜松のサービスエリアで昼食タイムとなりました。

 

配布されたお弁当を食べる方、
フードコートで食事する方様々に
約20分の休憩で皆急いで昼食を済ませた後、
再びバスに乗り込んでいよいよ最初の目的地
山中湖を目指します。

 

青空の元順調に高速道路を走ってきましたが、
ここにきて空が雲りがちに。
場所によっては地面が濡れ雨が降っていたように見えます。
目指す先の天候が気になり始める私たち。
空模様の移り変わりに一喜一憂しつつ窓を眺めていると、
トンネルに入る直前に左前方にほんの一瞬、
富士山の頂上付近が姿を見せ、
一気にテンションが上がりました。
しかしトンネルを越えるとすでに富士山の姿はなく、
空はまた雲がかっています。

 

見えるかな、見えないのかな、と心配しながら、
3:30頃に1つ目の富士山ポイント山中湖に到着しました。
ここでは自由散策15分、あいにく富士山は見えません。
次こそは…、と向かったのは忍野八海で自由散策40分です。
一部青空がが見えているのに、富士山は見えず。
それでも八つの小さな池の周りや神社を散策し、
写真撮影を楽しむことができました。
ここですでに夕方5時。
今日はこれから石和温泉の旅館へ向かうのみ。
ちなみに宿泊先も3つ目の富士山ポイントとなっています。

 

さて、旅館到着が夕方6時。大広間での夕食が7時。
昭和な旅館は覚悟していましたが想像を超えた昭和レベル。
12畳の広さに合っていない小さなテレビ、
テレビ台は剥き出しの旧型金庫で
給湯ポットはなぜか畳に直置き、
備えつけの台に置かれた電話は懐かしのダイヤル式です。
板の間奥に風呂場もついていましたが、
小さな木のドアを引いて覗いてみても、
入るのは躊躇するレベルです。
作りも備品も全てが古く、思わず笑ってしまいました。
もちろん富士山は見えません。

 

部屋以外も全てが昭和な旅館では、
大広間での夕食の時間も実にコミカルで、
母も私も苦笑しながら楽しく食事を取ったあと、
温泉に入ってビールで乾杯。
ふたりとも早めに布団に入って翌朝早めににまた温泉へ。
7時に朝食をいただいて、8時には旅館を後にしました。

 

3月7日。
前日3つの富士山ポイントが終わり本日は残り7つ。
④河口湖 ⑤ハナテラス 自由散策30分
⑥西湖 写真タイム10分
精進湖 写真タイム10分
本栖湖 千円札の絶景 自由散策15分
⑨白糸の滝 ⑩音止めの滝 自由散策40分
たとえ滞在時間10分でも富士五湖を周れるだけ周る心意気。
さすが10の富士山ポイントをぐるり周遊ツアーです。

 

しかし、その心意気も虚しくこの日は曇天。
なんと富士山を見ることは叶いませんでした。
富士山を見るためのツアーなのに富士山が見えないとは…。
富士山ポイントに入っていない高速道路から一瞬見えただけ!
しかもバスの座席によってはそれさえ見えなかった方もいるはずです。
こんなガッカリはないでしょう。

 

でも、私には母と一緒にバスツアーに参加して、
楽しい時間を過ごしたことで十分満足です。
アルに富士山は見せてあげたかったけど(何しろそれが目的だったので)
湖好きのアルも十分楽しんだはずです。
最後に訪れた白糸の滝はとても美しい滝で、
富士山が背景に見えなくても十分に見応えがあり、
滝好きの私たちはとても満足できました。

 

というわけで、1時頃には全ての行程を終了し、
これからまた高速道路で神戸まで戻ります。
サービスエリアでの短いトイレ休憩にも慣れ、
バスの乗り降りも素早くなりました。
さっとお茶を飲んだりちょっとした食べ物を購入したり。
もちろん各サービスエリアで必ずお土産を買う方々もいて、
そういうところもバスツアーらしくて面白い。
長い移動も苦にならず三宮に到着したのは7時半、
たった2日で富士山の周りをぐるりと巡って帰ってきました。

 

3月6日にきっと富士山を見せてあげたいと強く願ったけれど、
一見もできずじまいの富士山ツアー。ごめんね。
でも、母と楽しい時間を過ごせたことに感謝です。

 

 

 

 

 

 

 

 

源氏物語

 

3月3日ひな祭り。
妹と一緒に「源氏物語」を観に行きました。

 

市川海老蔵特別公演『源氏物語 第二章〜朧月夜より須磨・明石まで〜』
11月に母と妹と奈良まで出かけた古典への誘いに引き続き、
全国巡業歌舞伎の神戸公演です。

 

第十一代團十郎、第十二代團十郎も演じ、
海老蔵自身もこれまで何度も演じてきたことのある光源氏
3年前に市川海老蔵特別公演として、歌舞伎と能、オペラ、華道を
一つの舞台に融合させた新しい『源氏物語』が初めて上演されました。
昨年4月には続編となる『源氏物語 第二章』が京都で初演され、
今春さらに歌舞伎の舞台演出にプロジェクションマッピングを用いることで、
これまでにない世界感をつくり全国各地の劇場で披露されることになりました。

 

歌舞伎、能、オペラという伝統芸能がどのように融合されるのか、
そこに最先端の映像技術がどのように用いられるのか、
斬新で壮大なプロジェクトに期待が高まります。

 

公演は午後1時半からだったので、その前に妹と三宮でランチ。
近々会う予定の友人が予め調べてくれたランチ候補店の一つを、
妹とのランチ選びに参考にさせてもらい、小さな和食店へ。
メイン1種に小鉢3種が好きに選べる魚定食に、
私も妹もサワラを選びそれぞれ好みの小鉢を選んで、
とても美味しくいただきました。

 

さて、食事も終わりいよいよ公演会場の国際会館へ向かいます。
あいにくの2階席は少し残念ですが、3階席の人もいることを思えば、
まあ仕方ない。
1階前方を見下ろすと、お着物をお召しになられた方々ばかりですから。
まもなくの開演を待ちながら会場をぐるりと見渡し、
ちょっと後ろを振り返るとなんと!親戚の叔母さん発見!!
自他共に認めるミーハー(死語か?!)なので驚きはしませんが、
まさかの遭遇にはびっくりです。
(声はかけずにそっとしておきました…。)
そしてすぐに公演の幕が開きました。

 

 

ここから鑑賞後感です。
第一幕は朧月夜と光源氏の恋をオペラと歌舞伎で、
第二幕は能と歌舞伎のコラボレーションを軸とした舞台。
両幕とも幕開けはプロジェクションマッピングで、
美しく花が散る様子や景色の中に光源氏が佇む姿のバーチャル映像で、
観客を物語に引き込みました。

 

市川海老蔵が演じる光源氏は、本当に艶やかで美しいの一言。
華やかさにも憂いを帯びた佇いに光の君の“心の闇”が
よく表現されています。
第二幕の最後、花道の代わりでしょうか客席後方から舞台に上がり、
最後の最後の見得はさすが当代きっての歌舞伎役者です。

 

しかし、そう思った瞬間に幕が下り、え?これで終わり?
なんだか少し物足りないように感じました。
おそらく今回オペラと能が融合することで、
歌舞伎の要素(醍醐味)が全体に少なくなり、
本来の歌舞伎を期待していると肩透かしとなったのでしょう。
役者市川海老蔵を目当てにしていた人も、
少しガッカリするかもしれません。
決して出ずっぱりではありませんし、
能とオペラに知識や興味がなければ一層です。

 

とはいえ、能やオペラという異なる伝統芸能
このように一つの演目に纏めあげたのは凄いことです。
内容はより概念的であるものの、
源氏物語」は能でも演じられる演目だということで
見事にストーリーに取り込まれたと思います。
市川ぼたんさんの素晴らしい舞踊が組み込まれている点も現代的で、
市川海老蔵という人がこれからの歌舞伎のあり方を
模索していることがよく分かります。
実験的要素も含めた「市川海老蔵特別公演」でした。

 

そして余談。
公演終了後混み合うロビーで海老蔵さんのお母様が、
ご贔屓の方々にご挨拶されているところに遭遇しました。
品があって美しい!
團十郎さん亡き後、立派に息子が團十郎襲名することを、
心の強い拠り所にされていることと思います。
その日は遠くないでしょうか。楽しみです。

 

 

 

 

 

 

台湾

 

楽しかった妹との台湾旅行から早くも1週間。
帰国してわずか3日後、台湾東部で強い地震が発生し、
ビルや建物が倒壊し犠牲者が出たというニュースに、
ガイドの楊さんを心配する私たちです。

 

私たちのツアー最終日の朝(九份の翌日)、
楊さんが「昨日は気温が3度でしたよ」と教えてくれたとき、
「実は明け方に地震もあったよ、ちょっと大きいの」と
言っていたことが思い出されます。
もしかすると今回の強い地震の予兆だったのかもしれません。

 

これ以上被害が拡大しないように、
被災者の方が十分な支援を受けられますようにと、
願うばかりです。

 

 

f:id:minimochism:20180210145653j:plain

 

f:id:minimochism:20180210145758j:plain

 

f:id:minimochism:20180210145832j:plain

 

f:id:minimochism:20180210145904j:plain

 

f:id:minimochism:20180210151032j:plain

台湾3日目

 

2月4日(日)

最終日も朝から雨。
朝9時にホテルをチェックアウトし、
始めにお茶屋のお土産物屋へ立ち寄ります。

 

そのツアーバスの中でガイドの楊さんが言いました。
「みなさん、昨日の気温知ってますか?3度です!」
なるほどあれだけ過酷だったわけです。
改めて全員無事に生還でき何よりでした。

 

さて、お茶屋での買い物も終わり、
その後、最後の観光地新北市三峡まで。
台北から車で1時間程で到着し、レインコートと傘の防水仕様で、
「清水厳祖師廟」を訪れました。


17世紀、大陸からの移民によって創建され、
三峡の信仰の中心として守られ続けてきたという廟は、
色彩や装飾が鮮やかで、細部にまで手の込んだ彫刻が施されており、
その芸術性の高さに驚かされます。
雨に濡れて一層荘厳で信仰性が際立って見えました。

 

続いて日本統治時代に建てられたレンガ造りの建築物が
並ぶ山峡老街で自由散策です。
趣ある古い建物には小さな飲食店や土産物屋が入り、
ゆっくりとウィンドーショッピングも楽しい。
観光客が少ないのも嬉しい限りです。

 

ここでは楊さんにもお勧めされたクロワッサンを買い求めました。
日本のクロワッサンとは違って少し硬めの生地で
見た目はプレッツェルのようですが、
様々なフレーバーがあり山峡の名物なのだそうです。
この後早めに空港に向かって解散後に各自昼食となるので、
クロワッサンを軽食にとのアドバイス
「翌日でも美味しく食べられるからお土産にもいいよ」と
最後まで役立つ説明をしてくれました。

 

最終日にも充実した観光ができたことで、
傘を差しながらでも満足度が一気にアップ。
3日間とも天気はあいにくでしたが
とても楽しい台湾旅行になりました。

 

さて、空港に着く手前で楊さんから最終アナウンスです。
「みなさん忘れ物はないですか?
この後皆さんを空港におろしてから、
このバスで別のツアーのお客さんを迎えに行くから、
忘れ物をしても届けてあげられませんよ!」
さすが楊さん、タフすぎます…。
というわけで、楊さんのおかげで本当にエピソード満載で
思い出溢れる旅でした。
本当にどうもありがとうございました!!

 

楊さんと握手で別れたのち、
リュックで預け荷物のない妹と私は
グループから離れてチェックインも早々に済ませ、
午後4時過ぎの搭乗までの2時間半をのんびりリラックス。
最後の最後にスナックとコーヒーを買って残った僅かな現地通貨を数え、
ちょうど全額で母への小さなお土産も見つかりすっかり自己満足です。

 

帰りはわずか2時間のフライトで関空に到着。
急ぎ足で入国審査も済ませ出発直前のリムジンバスに滑り込み、
予定より早く西宮まで戻ることができました。
旅を終えたところで妹が「実はバスの中に帽子忘れてきた。」
えええ〜?!あれだけ楊さんが注意してたのに?!
「空港に着いてすぐ気がついてたけど、
楊さんに怒られるしもういいわ、と思って。
バスで帽子を見つけた楊さんが被ってくれてたらいいな。置き土産。」

 

文字通りあっと言う間の2泊3日の台湾姉妹旅行。
日常から離れて異文化に触れ、良い気分転換とエネルギーチャージになりました。
妹も同じように感じていますように。
楽しい旅をどうもありがとう!!